天体劇場

人生とは劇場である、と云いますね。人にはそれぞれの生き方があります。生まれ持った性格やスペック、生涯の節目節目で起こるインシデント。それらは単に人生を形作る要因なのかもしれませんが、もしホロスコープによりある程度人生を推測できるとしたらどうでしょうか?

ホロスコープにおける『天体』は劇場になぞらえると『役者』のような存在。10個の天体すなわち10人の登場人物。どのような役割を持っているのか理解することが『天体』解釈の基礎となります。

天体は古典的占星学では、吉星と凶星に分けられていました。下に書きますが、おそらく誰もが感じるイメージどおりではないかと思います。

吉星(ベネフィック)
月、金星、太陽、木星
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凶星(マレフィック)
火星、土星、天王星、海王星、冥王星
※水星は、吉凶がないのが面白いところです。これについてはいつか書きたいです。

ベネフィック=benefic、これは英語でも馴染みがありますね。benefit=利益をもたらすもの。吉星のイメージそのままです。

一方、マレフィック=malefic、のほうが言葉の響き的に面白いものがあります。ラテン語の『maleficentia』を由来としており、『悪魔の仕業』といった意味があるのです。顔ぶれも、いかにも強い天体揃いです。

そういえば映画『マレフィセント』のアンジェリーナ=ジョリーは妖しい美しさに溢れていましたね。どこか悪魔的な、魅入られたらお仕舞い、みたいな。

ホロスコープにおいては、吉星だけを愛でるのではなく、凶星を如何に捉えるかがポイントだと私は思っています。人生良いことばかりじゃないですから。

人生という劇場は、ひとにより小屋レベルであったり、大建築レベルであったりするでしょう。穏やかなものもあれば、荒れ狂う怒涛のものもあるでしょう。それぞれが主人公の戯曲であり、冷静に分析しながら演じ抜くことがたいせつなのではないかな、と思います。

災い転じて福と為す、人生万事塞翁が馬、禍福はあざなえる縄の如し…古来から似たような諺が多くあります。吉凶併せ呑むことには覚悟が必要。

ホロスコープを読むときには、私はマレフィックの声に良く耳を傾けるようにしています。

恐ろしいことにマレフィックの声は当たるから。それだけ強い天体だからなのか?だとしたら前もって悪いことが起こりうる可能性を知っておけば良い、とおもうのです。

瀞月

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